契約妻ですが、とろとろに愛されてます
「それは絶対にない そうやって話を逸らさないでくれないか?昨日は誘ってくれただろう?」


「昨日は……夜です 別です」


琉聖さんは私の髪の毛の一房を指で摘まみ、弄んでいる。


「別に夜限定のものでもないだろう?」


「りゅ、琉聖さんっ……」


私は絶句と共に全身が熱くなっていく気がした。


「そんな風に言うと、琉聖さんの浮気疑っちゃいますからね?」


「浮気だって?」


髪の毛を弄ぶ手が止まり、琉聖さんがキョトンとした顔で私を見る。


「だって……ここなら誰も来ないし、琉聖さんはモテモテだし……」


不思議な色合いの目が私の言葉を聞いているうちにだんだんと鋭くなって語尾が小さくなってしまう。


「浮気は神に誓ってしないさ まだ俺が全身全霊かけて愛しているのがわからないのか?」


琉聖さんは少し不機嫌そうな顔で私の肩を引き寄せると、噛みつく様なキスをした。舌が入り込み絡めようと私の舌を追ってくる。


「焦らしているんだな?」


私が笑みを浮かべると、後頭部に置かれた手で動けなくなる。そうして唇を重ねて、私の思考をシャットダウンさせる。身体が蕩けそうなほどのキスに自分からキスを深めていた。

< 237 / 307 >

この作品をシェア

pagetop