契約妻ですが、とろとろに愛されてます
気分の悪さに私は目を覚ました。


隣を見ると、琉聖さんはいなかった。眠っていた場所に手を指し入れると冷たい。もうだいぶ前に起きているのだろう。


それにしてもこの気分の悪さ……今起き上がれと言われたら無理なほど。


心臓がドクドクと暴れ始めて、痛いくらいに感じる。


「っ……は……ぁ……」


胸に手が行き心臓を抑える。


ベッドサイドの引き出しから薬を取り出し、震える手で水をコップに入れる。


ゴクッと音をたてて薬を飲みこむと、ぐったりと枕に伏せる。


薬を飲めば……吐き気もなくなる……。


目を閉じて堪えるうちに、目の前が真っ暗になり眠りに落ちていった。

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