契約妻ですが、とろとろに愛されてます
シャワーを浴びると二日酔いは少しはましになった。


早く柚葉の元へ行こう。早く柚葉の顔が見たい。


ジーンズと開襟シャツに着替え終わった時、ベッドの上の携帯が鳴った。


その音を聞いた瞬間、俺は嫌な感じを受けた。


携帯を手にすると、着信は玲子だった。


「柚葉は!?」


『すぐに来て!こん睡状態なの!』


玲子の声から緊迫感が伝わってきた。


「!!! すぐに行く」


心臓がすごい勢いで早鐘を打つように暴れる。


こん睡状態だって?まさか!?ゆず!死ぬな!死なないでくれ!


「修二!」


俺は寝室のドアを開けると、ソファに座っていた修二が真剣な顔つきで見た。


血相を変えた俺を見た修二はすぐに悟った。


「柚葉が!」


「琉聖、俺が運転する」


テーブルの上に無造作に置かれていた俺の鍵の束を修二が手にした。


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