契約妻ですが、とろとろに愛されてます
琉聖さんのキスは嫌じゃない……。何も考えられなくなるほど頭の芯が痺れる感覚でぼうっとなってしまう。


どんどんエスカレートしていくキス。気が付くと大きなベッドに身体を投げ出し、琉聖さんは慣れた手つきでワンピースの前ボタンを外していた。


「いや……」


恥ずかしくてどうしようもない私は思わず声をあげ、琉聖さんの指を押さえた。


その押さえた指を熱い唇でやんわりと食まれる。


「りゅ……」


驚いて手を動かすと両腕を頭の上にあげられ、まるでバンザイされるような格好になってしまった。


本気で抵抗するのならこのマンションにやって来なかったし、キスされた時点で叫んでいただろう。契約書にサインした時も考えたけれど、琉聖さんならかまわないと思ったのも確か……でも未知の感覚に怖くなる。


首筋に唇が当てられ、ちゅっと吸われる。


「っ……あ……」


嫌じゃない……心の底ではこうなってもかまわないと思っていたのかもしれない。


そう思うと、全身から力が抜けていくのを感じた。そして代わりに甘い感覚が押し寄せてくる。


ブラジャーが取り去られると、胸が露出して隠したくなるけれど、頭の上で掴まれている手がそれを許されずに琉聖さんは乳房を口に含むと舌で乳首を捏ねるように転がし、吸う行為を繰り返す。反対の胸も指で弄ばれ、次から次へと押し寄せる感覚に身体が熱くなっていく。


初めての経験に戸惑いながらも身体の芯が痺れ、下腹部が濡れていくのがわかった。


じらすような舌の動きに無意識に指が琉聖さんの髪に触れていた。押さえつけられていた手はいつの間にか外されていた。


「あ……っ……」


着ていた服はすべて脱がされ、琉聖さんの不思議な色合いの瞳と目が合うと頬がカッと熱くなる。


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