契約妻ですが、とろとろに愛されてます
2.病魔
元婚約者
「お久しぶり 琉聖」
真っ赤な露出度の高いドレスを綺麗に着こなした女性が立っていた。
「……菜々美、いつ日本に?」
琉聖さんが少しぶっきらぼうな口調で聞いている。
「おとといよ」
「旦那と一緒に?」
「いいえ……違うわ 琉聖、話があるの」
ふたりから流れる空気は私が入り込めないものがあった。そっと後ろに下がろうした。だけど、私の腰に置かれていた手に力が入り、その場に留まらせられる。
「菜々美、婚約者の柚葉だ」
「え……?」
菜々美さんは驚いて戸惑いの表情を浮かべた。
「柚葉です」
私は驚く菜々美さんに丁寧に頭を下げた。
「婚約したの?」
私を値踏みするような視線で見つめる目は動揺しているようだった。
「ああ 失礼するよ」
私を促し琉聖さんは出口に向かう。
「私、婚約破棄したのよ」
菜々美さんが小さくそれでいて琉聖さんに聞こえるように言う。琉聖さんの足が一瞬止まった。私は琉聖さんを見上げた。次の瞬間、琉聖さんは私の腰に置いた手に力が込められ再び歩き出した。
そのまま琉聖さんの所有する高級外車に乗り込んだ。車に乗り込むと、腰に回されていた手が離された。
琉聖さん……動揺しているみたいに見える……。
菜々美さんという女性に会ってから様子がおかしいと感じていた。
隣に座る琉聖さんは一言もしゃべらず、長い足を組み顔は窓の外を向けている。
真っ赤な露出度の高いドレスを綺麗に着こなした女性が立っていた。
「……菜々美、いつ日本に?」
琉聖さんが少しぶっきらぼうな口調で聞いている。
「おとといよ」
「旦那と一緒に?」
「いいえ……違うわ 琉聖、話があるの」
ふたりから流れる空気は私が入り込めないものがあった。そっと後ろに下がろうした。だけど、私の腰に置かれていた手に力が入り、その場に留まらせられる。
「菜々美、婚約者の柚葉だ」
「え……?」
菜々美さんは驚いて戸惑いの表情を浮かべた。
「柚葉です」
私は驚く菜々美さんに丁寧に頭を下げた。
「婚約したの?」
私を値踏みするような視線で見つめる目は動揺しているようだった。
「ああ 失礼するよ」
私を促し琉聖さんは出口に向かう。
「私、婚約破棄したのよ」
菜々美さんが小さくそれでいて琉聖さんに聞こえるように言う。琉聖さんの足が一瞬止まった。私は琉聖さんを見上げた。次の瞬間、琉聖さんは私の腰に置いた手に力が込められ再び歩き出した。
そのまま琉聖さんの所有する高級外車に乗り込んだ。車に乗り込むと、腰に回されていた手が離された。
琉聖さん……動揺しているみたいに見える……。
菜々美さんという女性に会ってから様子がおかしいと感じていた。
隣に座る琉聖さんは一言もしゃべらず、長い足を組み顔は窓の外を向けている。