**吸血鬼と暴走族**[完]
雷「……冷音。」
雷斗は我を抱きしめている腕に少し力を入れ、強く抱きしめる
雷「…冷音、もう俺のことで苦しまないでくれ。」
…………え?どういう事?
我は苦しんでなどいないぞ?
その瞬間、頬に冷たい感触を感じた
雷「………冷音。」
雷斗は我の頬に触れ、何かを指で拭き取る
冷「雷斗?」
雷「……冷音、俺は今でもおまえを愛してる。
だから、俺に縛られずに誰かを愛してみても良いんだ。
そんな事をしても、俺はお前を見捨てない。
だから、月夜に対して、正直な気持ちで接しても良いんじゃないか?」
………………雷斗
すると、雷斗の身体が透け始めた
雷「フッ。もう時間か……。
冷音。最後に……。
俺は木から、お前の羽に、翼になろう。
俺はお前の傍にいる。
お前は1人じゃない。
冷音。幸せになれよ。」
冷「いや!雷斗!!」
雷「冷音。
愛してた。お前は俺の大切な女だ。」