**吸血鬼と暴走族**[完]
月夜はそう言いながら、抱きしめる強さを増していった
冷「……兎に角、入ろうよ。」
月「ぁあ、そうだな。」
月夜は私から離れると、手をつないでくれた
……確かに、16年間は長すぎたなぁ
私は月夜の存在を確かめるように、月夜の手をギュッと握った
すると、月夜は少し驚いて私を見たけど、優しく微笑んで握り返してくれた
--家の前に着くと、大きな門が開いた
組「お勤めご苦労様です。組長。」
……相変わらずすごいなぁ
月「皆。顔を上げろ。」
月夜は大きな声で言うと、組の皆が顔を上げて、月夜と私を見る
皆が私を見ると、皆、驚いた顔をする
組「姉御!!!/冷音さん!!!」
冷「……ただいま、で良いのかな?」
私は首を傾げながら言うと、組の皆が泣き始めた
組「姉御ーーー!!!/冷音さんーーー!!!」
ぁあ、どうしよ
てか、何で泣くの??
「冷音!!!」
家の方から透き通っていて、綺麗な声が聞こえてきた
すると、20代前半位の綺麗な人が裸足で走ってきた
「冷音ーーーー!!!」
冷「ぅわっっ!!!」
女の人から勢いよく抱きつかれた
私はその衝動で、尻餅をついた
冷「いたたた……。」
「何処にいたの??!
何してたの??!
何で!!!
何で!!!!
自分たちを犠牲にしてまであの子を!!
護ろうとしたの!!!
ウチたちはずっと探してたのに!!!
もう!!!
どっかに行ったら許さんからね!!!!」
女の子は泣きじゃくりながら必死で私に訴える