**吸血鬼と暴走族**[完]
--雷斗と契約したあの後、世話になった血族には軽く挨拶をして出た
父はまるで、穢らわしい物を見るような目で見られ、追い出された
最後に『もう二度と帰ってくるな。この恥曝しめが。お前などもう必要ない。』と言われたなぁ
別に悲しくも寂しくも無かった
吸血鬼が人間と契約するという事は、吸血鬼の名を汚すも同然な行い
吸血鬼は人間よりも地位が高い
力の差と言うものか……
だから、吸血鬼から人間に契約しろと言うのは前代未聞
それが、吸血鬼に生まれてきてしまった運命(さだめ)
だが、我は嬉しかった
雷斗以外に縛られず、雷斗以外の人形じゃない
………こう思うのは、多分
雷斗に恋に落ちてしまったからだろうな……