**吸血鬼と暴走族**[完]
戦場へと着くと、影から細く白い刀と、少し鍔が黄色っぽい短剣を取り出した
名刀[雪涙(ユキナミダ)]
短剣[冷雷(レイライ)]
どちらも雷斗が旅をしているときにくれたもの
言わば形見
その二本で戦をする、侍や忍者などを切り殺す
また、殺されそうになる一般人も助けたりした
村は焼き焦げ、多くの人間が死んだ
だが、我の周りには侍や忍者の死体が山のようにある
村の人間は我を見ると、お辞儀をしたり、礼を言ってきたりした
すると、雷斗が身体をはって守った幼い女の子が近付いてきた
「……お姉ちゃん。お兄ちゃんは?」
………流石にこんな幼い人間に死んだなど言えず、その場を去った