ヤンキーガール×ヤンキーボーイ


すると金のヤツは目を細くして怪しむようにあたしをジロジロみた。



「転校生?」




「だぁーっ!!そうだよ!もう!
いいから居場所を吐け!」



ガンッ!



「ウッ」





……やっば、つ、つい手が出ちまった。




「ごめ。」



腹をおさえながら金のヤツは睨むようにあたしを見て、「はぁぁ。」とため息をついた。




は?なんでため息つかれてんの?



腹たつんだけど。




「教えるけど、何しにいくの?」



しかも探ってきた。




マジなにこいつ。




「ちょっと頼みがあって」



そう言うと、金のヤツはなぜか、「ああ、」と納得したようにうなずいた。




「そっか……、龍さんたちはいつも屋上にいるよ。

向こうの屋上用の階段から……」



「ありがとう!」





「……あ、行っちゃった」







後ろであいつが呟いた言葉はダッシュしたあたしには届かなかった。
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