ヤンキーガール×ヤンキーボーイ



全ては龍のせいだ。





あんなこと許可するから面倒くさいことになるんだ。





あたしはため息をついて、声がきこえてきた方に向いた。




「いーぞ、誰だ?」





「俺だ!」





人混みの中からでてきたのは、金髪の、どこかで会ったことあるような少年。




「……?」





「俺は矢倉翔だ!」





あー……、思い出した……。





最初に学校で迷ってたとき飛龍のやつらがいるとこまで案内してくれた輝く金髪くんだ。





あたしの記憶力もダテじゃないな。





「よろしく」





矢倉翔があたしに近づいてくると、あたしたちの回りだけ穴があいたみたいに人混みが開いていく。




すごい……気遣い。




だけどこんな入口の近くでやるのもなんだから背中を見せないようにちょっと移動。





それをみて矢倉翔は警戒するみたいにあたしを睨んだ。
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