ヤンキーガール×ヤンキーボーイ
「……なにが?」



「吹雪が近くうろついてる」




……、さっきまで赤面してたのがウソみたいに目をそらせない。




「だ、けど下着なかったらお風呂入れないし」





「俺の貸す。」





「いや、男物の下着なんて……」





着れないでしょ。





察してください。






すると龍は、あたしの目の訴えにようやく気づいた顔をした。





「なら……俺が「しゃーねぇな、連夜様がついてってやるよ」」





「え?」





あたしが振り向くと、連夜が面倒そうな、だけど楽しそうな顔をしてあたしを見ていた。







「いいの?」






「まータラシは風呂だし龍は総長だし、行くとしたら俺が適任だろ、だりーけど」






だりーは余計だ。






でも確かにそうだ。







あたしは納得して、


「じゃあ、」



お願い、と言おうとしたそのときだった。

< 207 / 286 >

この作品をシェア

pagetop