ヤンキーガール×ヤンキーボーイ
はぁ、とため息がでる。
「あたしが怒ってるのはそのことじゃないの。分かります?」
「い……いえ」
「レン!」
巧が焦ってたしなめる。
「だってマジでわかんねーし!」
「あのねぇ……」
呆れて一瞬言葉を失う。
だけど、バンッ!
「か弱き乙女ほっぽってどこで!誰と!どういう経緯で喧嘩してたのか言いなさい!」
床をたたいて怒鳴るあたしに、みんなが戸惑っているのを感じる。
キッと巧を睨むと、ヤツはまたヒッと喉をならしてから言った。
「……吹雪と」
「はい。」
「橋の下で」
「はい。」
「喧嘩……売られたから」
「はい、で、ノコノコ行ったわけ?したっぱ相手に。全員で」
「……はい。」
「あのねぇ」