ヤンキーガール×ヤンキーボーイ
「……、」
なんか……どうしたらいいの。
寝るに寝られなくなった。
「せっかくだから聞くけど……どうしてあんなことしたの?」
するとマスターは、はぁ、とため息をついてよろよろと立ち上がった。
っていうか、マスターのプライドなんて欠片もない顔だ。
こいつ、今はただの田中信一だ。
「ごまかしても、お前にはもうお見通しなんやろな」
「うん。」
「あんな、俺らと同じくらい、あいつらは苦しんどったんや。
火具矢のやつらやって、ほんまどうしようもなかっただけなんや。
ああするしかないやろ」
「そう?」
「舞月、」
ふと、真顔になった信一の視線と、あたしの視線が、絡み合う。