ヤンキーガール×ヤンキーボーイ
苦しそうに気を失っていた奴の口から血が吐かれる。
あたしはもっていたショルダーバッグを肩にかけなおす。
「なにしてくれてんの?」
にっこり、笑っていうと、
「なにって?」
「ふざけてんの?てかあんた誰」
「吹雪の幹部です。……っつったら?」
まったくそんな感じがしなかったその男が、そういった。
「ふーん、吹雪はそれほどじゃない男でも、幹部になれんのね」
「あんだと……?」
一瞬で、充血した目をぎらつかせるそいつら。
小さいけど、殺気が出てる。
よくみれば髪はぼさぼさだし手は常に落ち着きなく動いてるし、
クスリ、やってるやつだ。
あたしは少し身構える。