幼馴染の恋
「おはよ!」「おはよー!

見てっ!緋奈ちゃん!」

凛は雑誌を広げて私に見せている。

「……これ…」

「うん!!拓哉君だよっ」

ティーンズ雑誌のかっこいい男の子に

取材する企画に拓哉が載っていた。

「ここ見て!!緋奈ちゃん!」

「え…?」

「ほら!『1番大切な物はなんですか』

のとこ!」

「………な…んで…」

「『あー、1番大切な物はやっぱ

隣に住んでる幼馴染ですかね。

なんか…ほっとけないっていうか…

ドジで鈍感で天然だから、

危なっかしくて!!

ついつい守ってあげたく

なっちゃうんですよ』」

と、書いてあった文を凛が読み上げた。

私の目からは自然と涙が溢れていた。

「え…ちょっ…緋奈ちゃん!?

どうしたの!?」

「…ごめっ……嬉しくて…」

私は少し気持ちが軽くなった気がした。
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