陛下と呼ばれましても
手を捕まれて振り払おうとした時だった。
(嘘嘘嘘うそウソ!何で光る!てか透ける!?)
犬の足元が白っぽく光り出した。
まさかこいつユーレイなのか!?
でも手捕まれてるし!
「離っ――!」
まずい。力強い。
踏ん張っても振り払おうとしてもダメ。
これは蹴るしか
「――ちょっ!嘘だろおおおぉぉー!?!?」
蹴りあげた足がそのまんま宙に浮いて
次の瞬間、あたしは白い光の中に猛烈な力で引っ張られた。