陛下と呼ばれましても
狼人間って意外と可愛い
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「将軍!書記長が戻られました!!」
「――書記長!?そのお怪我は!」
「すまない、新王陛下をお探しするまでは上手くいったのだが」
「とにかく手当てを!誰か――」
「界道を戻る時に矢か何かを射かけられたのだ。それで……お手を離してしまって……」
「ともかく兵を出して捜索せねばなりませんね。この近くにいらっしゃれば良いが」
「頼みます、将軍」
「界道を抜けることは出来ませんが、兵を使うのは私の本領ですからな。書記長はお休みになっていて下さい」
「急がなければ。あの者らに気取られてはまずい」
「心得ております。さ、書記長はこちらへ」
「あの方は……この国のただ一人の王なのだから……」