異国で咲く花
指を指された魔王の弟は、いちこをにらみつけると跪いて言った。
「俺の封印を解いてくれたあんたには、あんたが死ぬまで尽くさなければならない掟がある。
だからそれまではあんたのピアスになってあんたを守る。
それで1つだけ約束してほしい。」
「なあに?」
「あんたが死んだら、心臓をくれ。」
「いいよ。」
「へっ?おい、人間って臓器を取り出されるのが嫌なのではないのか?」
「そりゃ、嫌よ。だけど、生きてる間じゃないんでしょ。
死んじゃったら、心臓でも角膜でも好きなのあげる。
移植ドナーみたいなもんじゃない。」
「そ、そうか。交渉成立だ。俺はリズナータ。あんたは?」
「私はいちこ。垣花いちこだよ。ん~と、リズって呼んでもいい?
あなたって、こちらのイケメンさんたちより、きれいだわ。
しいて言わせてもらうと顔色がよかったらもっといいんだけど。
なんかそばにいるとドキドキしちゃうし。」
「あ、あたりまえだ。俺様はいちこの心臓と通じる関係だ。
えっと・・・わかんなそうな顔してるな。
つまり、いちこの心臓の横にくっついてるような存在と思ってくれていい。
体の中から出入りしてると、いちこの肉体が痛んでしまうから、ピアスの方に住んでいる。」
「そうなんだ・・・。私、ピアスなんてしてなかったのにって思ってたら、そういうことになっちゃったんだ。
ってことは、リズが強者さんなのね。
なんだか心強いわ。」
「もう、話をしてもいいか?」
七杜が頭をかきながら、いちこに話しかけた。
「あ~ごめんなさい。ここにとばされたばかりで、やることが多いみたいで。
社長さんもよろしくお願いします。」
「社長って言わなくていいよ。七杜でいい。
この世界では社長って言葉もわからない人が多いからね。」
「社長はあなたの世界の言葉なんですよ。
七杜は博学でね、異世界とか歴史とか好んで勉強してる人なんです。
私は、そちらの悪魔さんが敵視しておられる通りの神官。
回復師の静歌(しずか)っていいます。よろしくお願いしますね。」
「しずかさん・・・きれいですね。」
「そりゃ、どうも。いつも言われ慣れてますけど。」
「は、はぁ・・・そうですか。で、そちらの忍者っぽいお方は?」
「忍者?俺は、この小太刀で戦う体術師で、高千(たかち)。
俺はあまり守る能力は高くない。
だから、俺に守ってもらおうとは思うなよ。」
「はぁ・・・そうですか。で、ずっと黙っておられたあなたは?」
「蒜名だ。見ての通りの剣士だ。」
「どうも、よろしくお願いします。」
「他にも仲間はいるが、ここに来たのは4人だ。
それと事務所にもどったらまた説明するが、君の住まいは我が社の寮に住んでもらうことになるが・・・いいかな。
一般のアパートに住むと、たまに恨みをかってるヤツから攻撃を食らったりすることもあるので危険なんだ。
だからセキュリティ面も考えて社員寮を備えている。」
「わかりました。あの・・・でもまさかみんな男性とかじゃないですよね。」
「ああ、女性に使いやすいように晴海という女性スタッフが管理しているので彼女に聞けばいい。」
「晴海さんですね。わかりました。」
いちこにとって、いきなりの知らない世界、知らない人、知らない住まいでおどろいたものの、成り行きで普通に寝泊まりできるらしい状況にホッとした。
ただ1つ・・・身のうちに悪魔を飼っている事実以外は・・・。
「俺の封印を解いてくれたあんたには、あんたが死ぬまで尽くさなければならない掟がある。
だからそれまではあんたのピアスになってあんたを守る。
それで1つだけ約束してほしい。」
「なあに?」
「あんたが死んだら、心臓をくれ。」
「いいよ。」
「へっ?おい、人間って臓器を取り出されるのが嫌なのではないのか?」
「そりゃ、嫌よ。だけど、生きてる間じゃないんでしょ。
死んじゃったら、心臓でも角膜でも好きなのあげる。
移植ドナーみたいなもんじゃない。」
「そ、そうか。交渉成立だ。俺はリズナータ。あんたは?」
「私はいちこ。垣花いちこだよ。ん~と、リズって呼んでもいい?
あなたって、こちらのイケメンさんたちより、きれいだわ。
しいて言わせてもらうと顔色がよかったらもっといいんだけど。
なんかそばにいるとドキドキしちゃうし。」
「あ、あたりまえだ。俺様はいちこの心臓と通じる関係だ。
えっと・・・わかんなそうな顔してるな。
つまり、いちこの心臓の横にくっついてるような存在と思ってくれていい。
体の中から出入りしてると、いちこの肉体が痛んでしまうから、ピアスの方に住んでいる。」
「そうなんだ・・・。私、ピアスなんてしてなかったのにって思ってたら、そういうことになっちゃったんだ。
ってことは、リズが強者さんなのね。
なんだか心強いわ。」
「もう、話をしてもいいか?」
七杜が頭をかきながら、いちこに話しかけた。
「あ~ごめんなさい。ここにとばされたばかりで、やることが多いみたいで。
社長さんもよろしくお願いします。」
「社長って言わなくていいよ。七杜でいい。
この世界では社長って言葉もわからない人が多いからね。」
「社長はあなたの世界の言葉なんですよ。
七杜は博学でね、異世界とか歴史とか好んで勉強してる人なんです。
私は、そちらの悪魔さんが敵視しておられる通りの神官。
回復師の静歌(しずか)っていいます。よろしくお願いしますね。」
「しずかさん・・・きれいですね。」
「そりゃ、どうも。いつも言われ慣れてますけど。」
「は、はぁ・・・そうですか。で、そちらの忍者っぽいお方は?」
「忍者?俺は、この小太刀で戦う体術師で、高千(たかち)。
俺はあまり守る能力は高くない。
だから、俺に守ってもらおうとは思うなよ。」
「はぁ・・・そうですか。で、ずっと黙っておられたあなたは?」
「蒜名だ。見ての通りの剣士だ。」
「どうも、よろしくお願いします。」
「他にも仲間はいるが、ここに来たのは4人だ。
それと事務所にもどったらまた説明するが、君の住まいは我が社の寮に住んでもらうことになるが・・・いいかな。
一般のアパートに住むと、たまに恨みをかってるヤツから攻撃を食らったりすることもあるので危険なんだ。
だからセキュリティ面も考えて社員寮を備えている。」
「わかりました。あの・・・でもまさかみんな男性とかじゃないですよね。」
「ああ、女性に使いやすいように晴海という女性スタッフが管理しているので彼女に聞けばいい。」
「晴海さんですね。わかりました。」
いちこにとって、いきなりの知らない世界、知らない人、知らない住まいでおどろいたものの、成り行きで普通に寝泊まりできるらしい状況にホッとした。
ただ1つ・・・身のうちに悪魔を飼っている事実以外は・・・。