Love@sea
小さい子のように
俺の前にちょこんと座る。
だが、その顔には
なんだか元気がない。
チャックをいじりながら声をかけた。
「朱莉、元気ない?」
「…ごめんね」
「なにがだよ」
「だって、晴樹は早く海に行きたいのに浮き輪とか…チャックとか…」
「んなの、どーでもいい」
だって俺
海に行きたいってより
朱莉の水着姿見たいって方が強いし。
これは言ったら怒られそうだから
だまっとくけど。
「…本当に?」
「こんなことで、嘘つかない。」
「ありがとぉ…ふぇ…っ」
「ちょ、泣くなよ。そんなに海嫌なのか?」
泣くほど嫌ならさすがに考え直す。
朱莉に嫌われるのが
1番嫌だし。