花びらとともに、散りぬるを。
『キーンコーンカーンコーン…』
私の声と同時にチャイムが鳴り響いて私の言葉が続くことはなかった。
「やばっ。
もうこんな時間じゃん。そろそろ帰るか。」
チャイムが鳴り終わるとすぐにそういって佐々木くんは何もなかったかのように立ち上がり、帰る準備をし始めた。
「そ、そうだね。」
私も慌てて帰る準備をし始める。
2人で教室を後にし、気がつけば下駄箱に着いていた。
「今日はありがとう。問題も解けたし、助かったよ。」
「ん。
俺が喋りすぎたし、今日は送るよ。」
佐々木くんは、少し照れながらも私にいう。
「え、いや…家逆方向だし。悪いよ。」
「何言ってるの。
中学生、しかも女子だろ。危ないし。」
呆れ顔の佐々木くん。