花びらとともに、散りぬるを。
「いや、こんなデカい中学生に誰も興味はもたないし。」
「いいから。行くよ。」
そう行って佐々木くんは歩き始めた。
「え、ちょっ、待ってよ…。」
無視された私は急いで靴に履き替え、隣に並ぶ。
初めて隣に並んで歩く佐々木くんは、私の肩ぐらいの背丈。
思わず
「クスッ」
と笑ってしまった。
「何?」
怪訝そうな顔をして見上げる佐々木くん。
「――いや、何でもないです。」
絶対に言ったら怒られる。
そう思った私は言わないことにした。
「どうせ、背がチビとか思ってるんだろ。」
いじけ気味にいう姿を見て、またまた私は
「――フフフ」
笑ってしまった。