花びらとともに、散りぬるを。


「いや、こんなデカい中学生に誰も興味はもたないし。」


「いいから。行くよ。」

そう行って佐々木くんは歩き始めた。


「え、ちょっ、待ってよ…。」

無視された私は急いで靴に履き替え、隣に並ぶ。


初めて隣に並んで歩く佐々木くんは、私の肩ぐらいの背丈。

思わず
「クスッ」

と笑ってしまった。



「何?」

怪訝そうな顔をして見上げる佐々木くん。



「――いや、何でもないです。」


絶対に言ったら怒られる。
そう思った私は言わないことにした。



「どうせ、背がチビとか思ってるんだろ。」

いじけ気味にいう姿を見て、またまた私は


「――フフフ」

笑ってしまった。



< 46 / 98 >

この作品をシェア

pagetop