花びらとともに、散りぬるを。
だから、きっと自分の想いに気づくのにこんな時間がかかったのだろう。
それだから、あの時の『私は――』に続く言葉は 。
「違うよ。
ただの友達。」
ぼそりと小さい声で呟く。
この言葉が。
たった『友達』という二文字が。
佐々木くんのもとに届けばいいのにな――。
でも今、目の前にはいなくて。
あの時、何で言えなかったのかな、って今更後悔している。
でも、どうして――?
どうして、佐々木はあんな辛そうな顔をしていたの?
佐々木くんには、いつも笑っていてほしい。
佐々木くんの、笑った時の瞳の輝きが私は好きなのだから。