花びらとともに、散りぬるを。

変わり始めた放課後




あれから私達は、数学の宿題がでた日はどちらともなく放課後残るようになっていた。


数学の宿題が解けたら終わりで、そこから2人で帰る。


1時間残る日もあれば10分くらいしか残らない日もあるくらいで。


宿題が簡単で早く終わる日は佐々木が英語を聞いてくるので、その時は私が先生となって教えたりもしている。


「ほら、後ろの名詞が不加算名詞だから…」


「えー…?
まず“フカサンメイシ”って何?」


「だから――…」


少しの間だけだけど、いつも数学を教わっている私が佐々木の先生になれる時間は貴重。


頼ってもらうことが嬉しい私は本日も張り切って先生やっています。


「あっなるほど!」


ぱぁっと顔を明るくして嬉しそうな佐々木。


どうやら私の説明に納得がいったらしい。


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