花びらとともに、散りぬるを。
帰り道での距離
空がオレンジ色に染まる時間も早まってきた。
長い2つの影は私たちの背の差を強調させているようにも思える。
─今日も普段と変わらない帰り道。
普通に喋って、この距離を壊さなければ「次」は必ず来る。
だけど……。
佐々木の一つひとつの仕草や発言に期待してしまう私は、もっと近づきたいと思ってしまう。
それって…いけないこと??
──ううん、そんなことない。
自分の想いを伝えるまではしないし、2人の距離を確実にしておきたいだけ。
私は自分にそう言い聞かせて、
「……ねぇ」
私は佐々木に話しかける。
「ん?」
ちらっと視線をこちらに向ける佐々木。
「私たちさー、
いつまでこうやって一緒に帰るんだろうね?」