花びらとともに、散りぬるを。
美帆はそう言って、私の手をキュッと握ってくれた。
美帆がそんな風に考えてくれてたなんて。
一瞬でも、"酷い"と思った自分が恥ずかしいし、同時にやっぱり美帆が大好きだなぁと思う。
「そうだよね……。
私、ちゃんと気持ちは伝えるよ。」
美帆の目を見ながら言うと、ニッコリと笑って頷いてくれた。
「──ありがとう、美帆。」
照れながらも、ちゃんと伝えることができた。
「…でね、晴華?」
「ん?」
「…うちら、塾の時間ヤバいかも。」
「え……?」
公園の中にある時計を見ると、既に短い針が5を指そうとしているところだった。
私も美帆も、塾は5時30分から。