花びらとともに、散りぬるを。
「とりあえず…。
先に、進路が決まっている皆さん、改めておめでとう。
君達に気を遣わせるのは申し訳ないんだが…。
受かってこれから教室くる仲間を盛大に祝福してやってほしい。
もちろん、君達も同様に努力して掴んだ進路だ。
ただなぁ…。
あいつらも先に決まっている人を見て…焦って、不安だったと思うんだ。
今日は…あいつらの人生全てが決まってしまう日なんだ。
落ちた奴に、無理に声はかけなくていいから。
落ちた奴には、落ちた奴にしか分からない気持ちがあるからな。
だから…な?
よろしく頼むよ。」
そう言うと、先生は深く頭を下げた。
先生の想いがひしひしと伝わってくる。
受ける生徒も辛いし大変だけど、見守る先生も辛いに違いない。
「任せてください。」