恋愛、友情。ときどき涙。2
「音羽、おはよー!」
「……おはよ」
もう元気なんて出ない。
あんまり話しかけてこないでほしい。
……一人にしておいてほしい。
教室に入ってすぐにまとわりつくように集まってきたクラスメート達を見ながらそんなことを思ってしまう。
「あ………………」
その時、視界に一人の女の子の姿が入る。
綾乃……。
自分の席に座ってカバンの中から教科書やら筆箱を取り出している、綾乃。
……あれから話してない。
何を話したらいいのか分からなくて……。
……今度は多分……あたしの方が避けてた。
じっと見つめていると、パチッと綾乃と目が合った。
あ……ど、どうしよ……
挨拶?
笑顔で挨拶すればいい……!?
「お、おはよ………」
「お、音ちゃん……おはよう……」
「……………………」
「……………………」
き……気まずい。