恋愛、友情。ときどき涙。2
綾乃side


何で……こんなことになってしまったんだろう。


そんなこと望んでいなかったのに……。

こんな風になるはずじゃ……なかったのに。


何でだろう……。


解決しようとすればするほど、どんどん悪い方向に向かっていってる気がする……。


「綾乃、帰ろ?」


あの時から、音ちゃんは私に普通に話しかけてくれるようになった。

ちゃんと笑ってくれる。

音ちゃんもちゃんと笑ってつもりなんだと思う。


……でも、やっぱり何かが違う。


いつもの音ちゃんじゃ……ない。


「亜沙美のクラスもう終わってるかなー。
あそこの先生、いつもホームルーム遅いんだよね」


音ちゃんは部活があるから三人で帰れるのは一週間に一回ぐらいで。

……最近はいろいろあったから、そんな機会すら逃していて。

だから……本当に久々。


嬉しいはずなのに……どこか納得いかない。


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