恋愛、友情。ときどき涙。2
音羽side


「え、海斗が変?」


ある日。

突然陽太君に呼び出されたあたしは廊下で二人で話をしていた。


「あはは、そんなのいつも変でしょー」

「……それ、矢崎にだけは言われたくないと思うよ」


陽太君は苦笑しながらそう言った。

あたしにだけは言われたくないって……どういう意味だろ?

あたしが軽く首を傾げると、陽太君は険しい顔つきで小さく口を開いた。


「でも……変な理由は分かってるんだ。
きっと、アイツが部長になったからだと思う」


あぁ……それなら聞いた。

海斗がサッカー部の部長になったって。

でも、海斗って……


「……嫌い、なんだよね。
そういうの……」


あたしがそう言うと、陽太君は力なく小さく頷いた。


「俺達も何となく分かってたんだ。
なんか、こう……雰囲気でさ」


陽太君は小さくため息をつきながら壁に寄りかかった。

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