恋愛、友情。ときどき涙。2
「……はぁ?何でだよ」
「今日部活休みでしょ!」
「休みだからこそ早く家に帰って寝るんだよ」
音ちゃんは早速三上君に声をかけた……けど三上君はそれを拒否。
「大体何で俺を誘うんだよ。
もっと好きそうなヤツ誘えばいいじゃん」
「何でって……決まってるじゃん。
くーちゃんは《ケーキバイキング同好会》副会長なんだから!
あ、ちなみに会長はあたしね」
け……ケーキバイキング同好会……?
音ちゃん……初耳だよ……。
「……何だそれ。
つーか、勝手に人を副会長にすんなよ」
「くーちゃん、しっかりしてるから!
あ、綾乃もちゃんとメンバーに入ってるからね!」
「あ……ありがとう……?」
……で、いいのかな……?
「ほら、沢木も困ってんだろ」
「え……綾乃、嫌?」
三上君の言葉を聞いて不安そうに私の顔を見上げる音ちゃん。
か……可愛い……!
音ちゃん、小動物みたいだよ……!
「い、嫌じゃない……!
私もケーキ好きだから……」
「ほら」
「ほらじゃねぇよ。
お前は沢木の優しさに甘えすぎ」
ピン!と音ちゃんのおでこにデコピンする三上君。
「い……痛い!
暴力反対!」
「軽くしかやってねぇし」
「綾乃~……!」
仲良いなぁ……二人とも。