恋愛、友情。ときどき涙。2

その言葉にノセられた友達はまるでヒーローにでもなったかのような表情をして、ジャングルジムのてっぺんに立った。


『いくぞー!!』


その声と共に飛び降りる友達。


だけど、着地が上手くいかなくて……ソイツの足首からものすごい音が聞こえた。


結果、ソイツは右足首骨折。


俺達はなぜか先生に呼び出された。


何でそんな危ないことしたんだ!と怒られる。


俺は何もしてないけど、止めもしなかったし割と楽しんで見ていたから一緒になって怒られていた。


だけど、いつの間にか先生の怒りの矛先は俺一人に向けられていた。


『杉山!
お前、学級委員だろ!
何でみんなを止めなかったんだ!』


俺、何もしてないのに……。

何で俺……?


すると、仲間のうちの一人が俺に向かってとんでもないことを言い始めた。


『そーだよ!
海斗が止めれば俺達もあんなことしなかったのにさー!』


何言ってんだよ、と今の俺なら逆ギレするだろう。

だけど、あの時は何も反論できなかった。


俺が黙っていると、他の友達もみんな俺を責め始める。

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