恋愛、友情。ときどき涙。2

『海斗がいけないんだ!』

『そーだ、海斗がやれっていったんだよ!』

『海斗が言ったからやったんだもん。
先生、学級委員の言うことは聞けっていつも言ってるじゃん!』


いつの間にか俺のせいにされて。

先生からも学級委員なのに、と怒られて。


家に帰っても親にも一方的に怒られて。


話すら聞いてもらえなくて。


幼かった俺にはもうショックだった。


もし俺が学級委員じゃなかったら……。


あの時、何度そんなことを思ったか。


それから俺はそういう役職に対して拒否を示すようになった。


……そういえばあの時、俺のこと庇ってくれたのって……

……音羽だけだったっけ。

ちゃんと俺の話聞いて、一緒に遊んでたヤツらにも先生にもウチの親にも真実をちゃんと話してくれて……


あの後、どうしたんだっけな……。

覚えてないけど……。

……まぁ、いっか。

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