恋愛、友情。ときどき涙。2
音ちゃんもアサちゃんも知ってたのに……私……。
杉山君と仲良くなれたと思ってたけど……私の思い上がりだったのかな……。
お昼を食べ終えて教室に戻ってからも、私はずっとそのことを考えていた。
杉山君……何悩んでたんだろう。
気になる……けど……
「あ、いたいた!
矢崎!」
突然、明るい大きい声が聞こえた。
声のした方を見ると、神田君が音ちゃんに向かって大きく手を振っていた。
「陽太君!どうしたの?」
「お礼言おうと思って。
ありがとな!
矢崎のおかげで海斗が復活したよ」
音ちゃんの……おかげ?
そんな神田君の言葉に音ちゃんは笑いながら首を横に振る。
「あたしは何もしてないよ。
あれは先輩が……」
「そうなの?
でもまぁ、とにかくありがとう!
あれから海斗が話してくれたんだ。
部長やりたくなかった理由」
「え、チェリーシャワー事件のこと?」
「チェリーシャワー……?
……とにかく、海斗が話してくれたおかげで海斗の悩みは一瞬で解決したね!」