恋愛、友情。ときどき涙。2

「沢木?」


音ちゃんといたら……杉山君はもっと笑うのかな……。

もっと楽しくお話するのかな……。

もし、私が音ちゃんだったら……。


っ……何で……こんなことしか考えられないの?

こんなこと考えたくないのに……どうして……!


「沢木、お前本当に大丈……」


杉山君が言いかけた……その時。

ちょうどチャイムが鳴り響いた。


「じゅ……授業が始まるから行くね!」

「あ……おい、沢木!」


……私はまた逃げるように杉山君の前から去った。

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