恋愛、友情。ときどき涙。2

くーちゃんは諦めたように大きく息を吐いた。


「……分かったよ。
聞けばいいんだろ、聞けば」

「うん!ありがとう、くーちゃん!」


やっぱり持つべきものはくーちゃんだね!

いつもいつも頼りになる!


「あ、ちょうどいい……おい、沢木!」


……え?

くーちゃんの視線の先をたどると……そこにはいつの間に戻ってきたのか、綾乃の姿が!

綾乃は少し驚きながらもこっちに歩いてくる。


「えっ、ちょっ……あたしの前で聞くの!?」

「いいだろ、別に」

「よ、よくない!よくないよ!
大体、あたしがいたら話してくれるかどうか……」

「平気だよ、平気」

「そ、それにあたしにだって心の準備が!」

「そんなものお前にいらないだろ。
神経図太いし」

「なっ……」


何てことを!

レディーに向かって!

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