恋愛、友情。ときどき涙。2

私が振り返ると、女の子が三人ぐらいで一つの机に集まって話していた。

ユミ、と呼ばれた子はほんのり顔を赤くしながら「えー」と言いながら口をモゴモゴさせていた。


「どうするのって聞かれても……」

「今、完璧にフリーらしいじゃん」

「そうだよ!
前は音羽と噂があったけど、音羽は今先輩と付き合ってるわけだし!」


あの子……。

杉山君のこと……好きなんだ。


……少しだけ胸がモヤモヤする。


杉山君はカッコイイし、優しいし……杉山君のことが好きな人がいてもおかしくないのに……。


……なぜか変な気持ちになる。


「うーん……でもなー……」

「ユミ、前は音羽とデキてるって思ったから諦めたんでしょ?」

「うん……結局付き合ってなかったみたいだけど……」

「ならちょうどいいじゃん!
アタックしちゃいなよ!」


アタック……。

< 66 / 126 >

この作品をシェア

pagetop