恋愛、友情。ときどき涙。2
「綾乃……?」
ふと、後ろから可愛らしい声が聞こえてくる。
振り返ると、音ちゃんが心配そうな顔をしながら私を見つめていた。
「音ちゃん……」
あ……そうだ。
音ちゃんに謝らなきゃ……。
「あの……」
私が言いかけた……その時だった。
「音羽!」
今さっき杉山君のことを話していた三人組がこっちへ近寄ってきた。
ユミちゃんは「やめようよ~」なんて言いながら他の二人に引っ張られている。
「何……?」
「ね、音羽!
音羽は杉山とは本当に何もないんだよね?」
「海斗?何もって……」
「だから、付き合ってたりとかしてなかったんだよね?」
「うん、してないよ」
「じゃあさ!」
一人の子がユミちゃんを音ちゃんの前に突き出した。
「ユミと杉山の仲、取り持ってよ!」
「え……」
音ちゃんが驚いた顔で三人組を見る。
取り持つって……。
そんな……。