恋愛、友情。ときどき涙。2

私と音ちゃんは屋上へとやってきた。

もうすぐ授業が始まっちゃうけど……今はそんなことどうでもよかった。


音ちゃんは柵に軽く体重を預けながら私の方を見て小さく笑みを見せた。


「なんか久しぶりだね。
綾乃とこうして話すの」

「うん……。
あの……ごめんね」


私は小さな声でそう謝る。

すると、音ちゃんは少し驚いたような顔で私を見た。


「え……どうしたの?
何で謝るの?」

「だ、だって私……音ちゃんに酷いこと……」


私がそう言うと、音ちゃんはポカンとした顔で私をじっと見つめる。

そしてしばらくすると何かに気づいたように「あぁ!」と納得したような声を出した。


「そのことね。
うん、気にしてない……って言ったら嘘になるけど。
でも、綾乃が理由もなしにあんなことするはずないから。
だから何かあったのかな……って心配だった」


音ちゃん……。


音ちゃんはこんな私を心配してくれていた。

言葉にはできずに、ただ酷い態度でしか示せなくて……嫌な思いをさせてしまってはずなのに。


それでも……私に笑顔を見せてくれる。


そんな音ちゃんが大好きで、大切なはずなのに……

私は……

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