恋愛、友情。ときどき涙。2
「……綾乃?」
「ごめんなさい……私、本当に……」
昔からそうだった。
伝えたいことが伝えられず、相手に誤解されたり……
そんなことばっかり。
私は音ちゃんに頭を下げながら、ギュッと目を瞑った。
「………………………」
音ちゃんは何も言わない。
静かになった屋上で私と音ちゃんの息づかいの音だけが聞こえる。
「……………………」
……何も言われないのが少しだけ不安になって、目を開けて恐る恐る音ちゃんを見る。
……音ちゃんはただじっと私を見つめていた。
だけどその顔は何か考えこんでいるような……そんな表情で……
「音ちゃ……」
「……綾乃、一つだけ聞いてもいい?」
「え……?」
戸惑いながらも私は小さく頷く。
そんな私を確認してから音ちゃんは少しためらいがちに口を開いた。