恋愛、友情。ときどき涙。2
「…………………」
「…………………」
……二人の間に流れる沈黙。
……何て答えたらいいのか分からない。
自分の気持ちがよく分からなくて……
目の前の音ちゃんはすごく寂しそうで……
「……ごめん。
違うならいいの。
……変なこと言ってごめんね」
そう言って音ちゃんは小さく苦笑する。
……音ちゃんのそんな顔を見る度に胸がキュッと苦しくなる。
……そんな顔させたいわけじゃないのに。
もっと、太陽みたいな明るい笑顔が見たいのに……
「……分からない」
「え……?」
「……分からないの。
私……自分の気持ちが……もうよく分からなくて……」
「綾乃……」
まだ、はっきりと分かったわけではない。
……というより、認めたくなかったのかもしれない。
認めてしまったら、もっと苦しくなってしまうから……
だけど、紛れもなくこの感覚は結城先輩の時と同じで……
「好き…………なのかもしれない」