恋愛、友情。ときどき涙。2
あたしが一人で泣いていると、ギィ……と重たい屋上の扉が開く音がした。
ビックリして顔を上げようとした……が、
あ……今、あたしの顔……
絶対酷いことになっている顔を思い、慌てて袖で涙を拭う……けど、涙は溢れてくるばかりで止まる気配を見せない。
どうしよう……とにかく、ここから去……
「……音羽?」
……あたしが立ち上がろうとしたその瞬間、大好きな人の声が聞こえた。
「っ……湊……先輩?」
先輩はあたしの顔を見てギョッと驚いたような顔をした。
「ちょっ……どうした!?
何があったんだ!?」
先輩はあたしの前にしゃがみこみ、慌てる。
「っ……せん……ぱい……」
「音羽……?」
「先輩っ……」
先輩の顔を見たら更に涙が溢れてきて、もう止まらなくて……
「っ……ぅっ……ひくっ……」
……先輩はそんなあたしを優しく抱きしめ、泣き止むまでずっとそばにいてくれた。