恋愛、友情。ときどき涙。2

「……それで、沢木と?」


ようやく涙が止まったあたしは先輩に聞かれて、今までのことを話していた。


「……あたし……どうしたらいいんですかね……」


声が小さくなってしまう。

……もう元気なんてない。


「……音羽はどうしたいと思ってんの?」

「……あたしは……」


……どうしたいか、なんて……

何が正解か、なんて……そんなの分からないけど……

でも……あたしの中にある……たった一つの答えは……。


「……綾乃が……嫌な思いをするんだったら……」

「……うん」

「それで全部壊れちゃうぐらいだったら……」

「…………うん」

「……だったら……もう海斗とは……話さない。距離を置く」

「………………」


それで……それで全部解決するなら……

……それが一番いい。



< 79 / 126 >

この作品をシェア

pagetop