恋愛、友情。ときどき涙。2
「私………………」
「お前だってアイツに言いたいことぐらいあるだろ」
「え………?」
「アイツの悪いところとか、ムカつくところとか……そういうの、全部一回口に出してみろよ」
「そ、そんなことできるわけっ……」
「……じゃあ、できないだけで言いたいことはあるんだ?」
「え……………」
そう……なのかな。
あるの………?
「アイツ、たまに空気読めないところあるし人の話ちゃんと聞かないから、沢木の方からアイツを黙らせるまで攻めないと言いたいことちゃんと伝わらないぞ」
「……………………………」
「いいか?
言わなきゃ何にも伝わらないんだ。
相手に伝えなきゃ何も始まらない。
……お前ら、特に不器用みたいだから。
どっちかが覚悟決めなきゃ、前に進めない」
覚悟……。
………音ちゃんと仲直り……したい。
早く仲直りして……それで前みたいにお喋りして……放課後にどこか寄って……。
そんな当たり前の日常をもう一度……。
「わ、私……もう一度頑張る。
音ちゃんと仲直りしたい……!」
「その意気よ、綾乃」
「うん!
って……え?」
突然聞こえた声にビックリして振り向く。
すると、アサちゃんが笑顔でこちらを見ていた。