リア恋DASH!
「ごめん…大きな声出して。」


「いや、平気だけど。」


羽鳥はそう言うとまた視線を本に落として読み始めた。

失敗したあ、

羽鳥にとってあたしのことなんて


大して大きな問題じゃないんだった。


そうよ、あたし冷静にならなきゃ。


大きく息を吸って頭の中に黒瀬くんの顔を浮かべる。


『望南、お前が好きだ、今度どっか一緒にいこう。』

『どこかって?』

『どこって、望南の行きたいところならどこでも。

 君と一緒にいられるならボクはどこでも幸せなんだから。』


きゃあ~きゅうん♥

なんって、黒瀬っちったら~



「何ヘラヘラしてんの?キモイんだけど?」


呆れた口調の羽鳥の声は、

あたしはを萌え妄想から現実に引き戻した。



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