リア恋DASH!
「はっ、ぎゃっごめんっ」
「…オタクな妄想でもしてたの?
…
ふ~ん、図星?
さすが腐女子」
「うるさいっ大きなお世話よ!」
昨日の優しい羽鳥はやっぱ演技だったんだ。
ふん、なによ、騙されるところだったわ。
「あのさ、例のそのデートだけど…」
「あ、ああ。うん。」
突然その話題を振られて、
そういえば写真と引き換えに、
そんな約束をしていたんだってことを思い出した。
何より、羽鳥はちゃんと覚えていたことに驚いた。
「どっか行きたいところあるの?」
「あ、う~んと、池袋!」
すぐに口に出たのは、乙女の聖地の名前。
し、しまった~いつも行きたいって思ってるからついっ…
「え、あ、いや、デートで行くところじゃないか…な?」
「う~ん、池袋ね~シャインビルとか、ハンDOとか?」
「え?あ、ああうん。水族館とか新しくなったんだよね。
ヘンジャタウンとかもあるし。
ね?」
「…うんわかった。じゃあ、今度の土曜日ね。
日曜はちょっと行くとこあるから」
羽鳥は少しだけ笑っていたけど、
すぐに表情が暗くなった。
何かあるのかな日曜日…
そこまではあたしの関われる領域でないのだろうと思ったが、
妙に気になった。