リア恋DASH!
再び本に目を落とす羽鳥を見つめながら、

あたしは少しブルーな気分。



ふうんだ、

あたしは、リアルなんて、

リアルになんて

別に惑わされてるわけないんだから。


そう、デートだってあくまで形だけよ。


ちょっと興味があるだけなんだから



それになかなか行けなかった池袋

そこに行けるからいいんだもん。


期待しちゃダメ。期待なんかしない。


だって…


昨日のあの子の前での羽鳥の顔は、優しさは、

あたしに向けられるものじゃない。



羽鳥が何をしたいかわかってるわけじゃあないけど、

あの子のために嘘ついてるってことははじめからわかってて、

あたしと羽鳥はそのために付き合ってるフリをしてるだけなんだから。


この間「好きって」

感じた思いは、


もう絶対大きくしたりしない


…しないもん…


あたしはムクムク浮き上がる切ない気持ちを押さえつけた。





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