You are my light
ありがとう、と小さく笑って涼は話を続ける。
「朱雀を助けてくれてありがとう。それでさっき太陽も言ってたんだけど、どうして白猫さんは朱雀を助けてくれたのかな?」
「…………」
口調は柔らかいんだけど……うん、目が怖い。
白猫が他の人を助けるのがそんなに裏があるように見えるのかな。
次にまたこういうのがあったら気を付けよう。
「別に…理由なんかないよ。白猫の気まぐれだとでも思ってて」
「気まぐれ?」
「えぇ」
涼は少し考える素振りをする。
「ねぇ、もう帰ってい…「蒼くんは、行っちゃだめだってばぁーっ!!」
「何でだよ!?俺だって朱雀のこと心配してるのにっ」
「とにかくだめなんだってぇーっ!!」
「はぁっ!?意味分かんねぇんだけどっ!?いい加減にしねぇと殴るぞっ!!」
「ぼ、暴力反対ー!!」
……賑やかを通り越してもはやうるさい。
ご近所迷惑になってないといいけど。
「ごめんね、うるさくて。それで、今なんて?」
「……私、もう、帰るね」
「え、」
涼と太陽の横を通ってスタスタと歩いて扉のある方に行くが……
「ちょっと待て」
通るときに太陽に左腕を掴まれた。
あぁ……なんていうか、これってデジャヴ?