You are my light
絶妙のタイミングだと思ったけど、太陽は左手で私の足を防いでいた。
しかし、やはり不意討ちだったからか、私の手を掴んでいた手の力が緩んで。
その間に私は自分の手を自由にした。
そして太陽との距離をとる。
「、って…」
相当痛かったのか、太陽は顔をしかめていた。
まぁ思いっきり蹴ったからね。
逆に平気な顔してたらショックだったかも。
「へぇ……」
「ひゅ〜。猫ちゃんやるなぁ〜」
涼は感心したように目を見張り、朱雀は口笛を吹いて何やら楽しそうにしている。
……一応あなたたちの総長が蹴られたんだけど。そんなんでいいのか。
「てめぇ、太陽に何してんだよっ!」
「!!」
後ろからきた蒼介の拳をギリギリのところで避ける。
……さっきの完璧に顔狙ってたな。私、女なのに。
なんて他人事のように考えるけど、当たってたら笑えないぐらいの威力ではあったと思う。
太陽から距離をとったせいで、思ったより蒼介とは近づいてしまったらしい。
うん……はっきり言ってびっくりした。
でもこれが普通の反応だよね。怒るのが当たり前だよね。
涼たちが可笑しいんだよ。
「…ちっ。今のが避けられたからって、次が避けられるなんて思うなよ。覚悟しやがれ!」
すっかり頭に血が上ってるな。