You are my light




「ワシは猫ちゃんのことを誰にも言わん。やけども絶対は約束できんからな。ぽろっと言ってしまうかもしれん」



あと不可抗力っちゅうこともあるな、と朱雀は付け足す。



「やから、猫ちゃんは監視としてワシの側にいる。どうや?」



どうや?って言われても……


確かに側で見ていた方が安心できる気はするけどさ、一つ問題が。



「その…側にいるって、具体的に私はどこにいられるの?」


「猫ちゃんが望むならワシの彼女に、」


「そんなに大事なところ蹴られたいの?」



ジョークやのに、と言って朱雀はしゅんとする。


莉都ならまだしも、朱雀がしてもかわいくないんだよ。



「で、本当はどういう位置に、」


「あれ?みぃちゃんだぁ!!」



えっ、と思い後ろを見ると莉都と涼が階段から降りてきているところだった。


そういえば本来の目的忘れてた。



「すうくんもいるー!!みぃちゃんといつの間に仲良くなってたの?」



莉都の無邪気な問いかけに言葉が詰まる。


……なんて言おう。


ちらっ、と朱雀を見るとニヤリと返された。


どういう笑みですか。



「そんなん、ワシと猫ち…いった……っ!」



今こいつ、私のこと猫ちゃんって言おうとしただろ。


思いっきり足を踏んでやった。



「何すんのや!めっちゃ痛いやんか!!」


「うるさい。ちょっと来て」



ぐいぐいと朱雀を引っ張って莉都と涼から少し離れる。





< 121 / 406 >

この作品をシェア

pagetop